プロローグ(あいさつにかえて)

園長 柳  晋

education  through  environments 
最新の発達理論や長年の研究実績に基づき、様々な意図をもった取り組みがされています。それは「環境を通して行う保育」の実践です。園内に一歩足を踏み入れた時、誰もが思わず関わってみたくなる「何か」がきっとあることでしょう。園全体の環境そのものが生活リズムに馴染むよう工夫されています。とりわけ子ども自らが安全で安心して取り組める動線の確保は「子どもが子どもらしくいられること」を奮い立たせます。それは魅力的な遊具の数々です。冒険心くすぐる広葉樹の〈ツリーハウス〉、縦や横の動きをそれぞれダイナミックに楽しめる〈クライミングキャビン〉や〈きのこの家〉、ごっこ遊びのイメージが広がる〈デッキハウス〉、未就園児でも安心してチャレンジできるカードコンセプトの大型遊具など、子どもがじっとしていられない魅力が散りばめられています。また、前庭のログハウスや野外バーベキュースペース、大空を仰ぐ芝生広場など野外活動の豊かさを保障してくれます。そして自ら選んで家に借りていく絵本のコーナー、絵本から抜け出したようなホーランドロップウサギ、クジャク、小鳥やカメたちまでも子ども達を温かく導いてくれます。どれも幼児期の発達に必要な体験、つまり「しなやかな心と体ができていく」きっかけを提供しています。幼児期にふさわしい生活がナチュラルに展開する、まさに子どものための子どもの園です。(環境が子どもを育てる)

guidance  of  play
半世紀以上にわたり、「子どもらしさを保障すること」を最優先にしています。子どもは大人を小さくした存在ではありません。大人目線からの偏った諸能力の鍛錬や早期開発を警戒し、むしろ3歳から6歳

 
 
 
 
 
 

までの「それぞれの完成度」を毎日の生活でコツコツと高めます。十分な準備段階を経て、探究しやすい活動を生活基盤に据えています。その中心が「遊び」です。これは子ども自らが発起し、展開できる一連の活動を指し、仕事の対比で使われる意味ではありません。こうした活動こそ幼児期において十分保障しないと心身の調和のとれた発達を促すことはできません。集中してじっくりと遊んだことで何かが残る、そんな学習成果を期待します。思わずしてみたくなること、自分の楽しさやおもしろさを追求すること、そして充実感を味わい納得して遊び込めること。こうしたストーリー性を大切にし、子どもの心の動きに共感できる保育者チームとして保育の質をも向上させています。(遊びが教科書)

personal  experience  of  everyday
技術革新による合理化が日常生活のスタンダードになっています。同年齢の友だちと一緒に遊んだり、子どもなりにお家で手伝いをしたりする体験も減っています。そうした家庭での育ちぶりも多様であり、育ちの経過も一人ひとり違ってくることから、家庭とも対話をしながら連携します。最近では未就園児親子の集い広場も充実しています。お母さん方が安心して楽しく子育てができないと困ってしまうのは子どもです。一人ひとりの発達状況に応じ、柔軟できめ細かい指導方針を立て、好ましい集団作りへの礎にしています。地道で時間を要しますが、信頼関係を築くにはこの方法しかありません。実績や専門的論理は皆さんとの良好な関係があってこそ添えられるものと考えます。(個々の発達の違いに応じる)